CEOの視点
- 澤拓磨 TS&Co.代表取締役 兼 最高経営責任者(CEO)
- 7月1日
- 読了時間: 3分
更新日:3 日前
概要
CEOが責任を果たすためには、視点(世界を視る切り口)が極めて重要となる。それは、焦点を当てず無秩序に思考を繰り返すアプローチでは、有限な時間内において最高のパフォーマンスを実現することは難しいため
持続的に最高のパフォーマンスを実現するためにCEOが視点に対し留意すべき点は、集中と柔軟
CEOはリーダーシップに視点を集中させることが原理原則。そして、リーダーシップを強化するため、時に世界情勢やリーダーシップの構成要素である理想、現実、戦略、計画・決断、マネジメントについて視点を集中させる
一方で、CEOの視点には柔軟性も求められる。なぜなら、経営環境は常に変化しており原理原則に反する状況は幾らでも想定されるため
読者も、持続的に最高のパフォーマンスを実現するため、集中と柔軟の観点から、自らの視点を省みる機会を設けては如何だろうか
視点の重要性
結論から述べると、CEO(経営(結果を出し続ける行動)の最高責任者)が責任を果たす(結果を出し続ける)ためには、視点が極めて重要となる。
視点は、視座・視野と共に語られることが多いが、改めて、その意味を整理したい。
視座:世界を視る立場
視野:世界を視る範囲
視点:世界を視る切り口
企業の規模や業界を問わず、CEOは結果を出し続けるために、日々変化する経営環境で最高のパフォーマンスを実現すべく経営を最適化していく。そして、その際にCEOが思考すべき対象は、経営に関するあらゆる領域に及ぶ。
従って、焦点を当てず無秩序に思考を繰り返すアプローチでは、時間は有限である以上、最高のパフォーマンスを実現することは難しい。そのため、CEOにとって視点が重要となるのだ。
著者が過去に接してきたCEOには、固有の視点の癖が存在した。例えば、内部か外部か、過去か未来か、リーダーシップかマネジメントかに視点が偏っていた。これは、各CEOが対峙する・してきた経営環境に起因する癖だろう。
では、持続的に最高のパフォーマンスを実現するために、CEOは視点に対し何を留意すれば良いだろうか。著者の考えを述べたい。
集中と柔軟が持続的な最高のパフォーマンスを実現
こちらも結論から述べると、持続的に最高のパフォーマンスを実現するためにCEOが視点に対し留意すべき点は、集中と柔軟だと著者は考えている。
集中
CEOが思考すべき対象は、経営に関するあらゆる領域に及ぶと述べた。しかし、CEOが責任を果たすために、そして持続的に最高のパフォーマンスを実現するために核となる要素は存在する。
それは、リーダーシップだ。従って、CEOはリーダーシップに視点を集中させることが原理原則となる。そして、リーダーシップを強化するため、時に世界情勢やリーダーシップの構成要素である理想、現実、戦略、計画・決断、マネジメントについて視点を集中させる。
もしCEOが、視点を分散させていたとしたら、リーダーシップが弱まり、持続的に最高のパフォーマンスを実現するうえでの弊害となる。
柔軟
一方で、CEOの視点には柔軟性も求められる。なぜなら、経営環境は常に変化しており原理原則に反する状況は幾らでも想定されるためである。
例えば、記憶に新しい新型コロナウイルス感染症(COVID-19)禍においては、ウイルスの感染状況や短中長期の感染拡大可能性に視点を集中せずにリーダーシップに視点を集中し続けることは極めて高いリスクを伴うアプローチだった。
また、経営環境が常に変化するが故に経営観は完成されることがないため、変化に応じて更新していく柔軟性が必要だ。
CEOが責任を果たすためには、CEOの視点が極めて重要となる。
読者も、持続的に最高のパフォーマンスを実現するため、集中と柔軟の観点から、自らの視点を省みる機会を設けては如何だろうか。
著者
澤 拓磨(さわ たくま)
TS&Co.グループホールディングス株式会社 代表取締役 CEO創業者
経営変革プロフェッショナル
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