マーケティングとイノベーションの本質
- 澤拓磨 TS&Co.代表取締役 兼 最高経営責任者(CEO)
- 4月16日
- 読了時間: 5分
更新日:5 日前
概要
経営変革とは、経営を変え異次元の結果を実現すること。マーケティングとは、顧客に選ばれ続けるリーダーシップとマネジメントのこと。イノベーションとは、顧客に選ばれ続ける新しいリーダーシップとマネジメントのこと
マーケティングとイノベーションが経営変革の核。様々なステークホルダーの中で顧客を最も優先順位の高いステークホルダーと認識し、顧客に選ばれ続けるという視点で経営の全てを対象に変えていくことで異次元の結果実現を目指す「マーケティングとイノベーションが核となる経営変革」こそが経営変革の基本
顧客は、企業と他組織との違いを際立たせる。そして顧客は、事業と密接不可分なステークホルダーで、顧客なかりせば事業は成立しえない。顧客に選ばれ続け対価として頂戴した売上を起点に、サプライヤーへの支払い、従業員への給与支払い、債権者への返済、国や地方公共団体への納税、役員への報酬支払い、株主還元等、他ステークホルダーの貢献に報いることができる
マーケティングとイノベーションの本質とは「顧客に選ばれ続ける、自社の持ち味やらしさ・ならではの理由(システム)を主体的に創出し続けること」
従って、マーケティングとイノベーションは、終わりがない、正解はない、単発・単一ではなくシステム、主体的といった特徴を持つ
マーケティングとイノベーションが経営変革の核
マーケティングとイノベーション程、言葉の定義が、使用される環境・場面の違いにより変化する言葉はない。
そこでまず、本論考における言葉の定義を揃えたい。本論考では、経営変革、マーケティング、イノベーションを以下の通り定義している。
経営変革:経営を変え異次元の結果を実現
マーケティング:顧客に選ばれ続けるリーダーシップとマネジメント
イノベーション:顧客に選ばれ続ける新しいリーダーシップとマネジメント
著者は、マーケティングとイノベーションが経営変革の核となると考えている。
すなわち、様々なステークホルダーの中で顧客を最も優先順位の高いステークホルダーと認識し、顧客に選ばれ続けるという視点で経営の全てを対象に変えていくことで異次元の結果実現を目指す「マーケティングとイノベーションが核となる経営変革」こそが経営変革の基本だと考えている。
顧客は、企業と他組織(非営利団体や学校等)との違いを際立たせる。そして顧客は、事業と密接不可分なステークホルダーで、顧客なかりせば事業は成立しえない。顧客に選ばれ続け対価として頂戴した売上を起点に、サプライヤーへの支払い、従業員への給与支払い、債権者への返済、国や地方公共団体への納税、役員への報酬支払い、株主還元等、他ステークホルダーの貢献に報いることができる。
従って、顧客に選ばれ続けることを主眼とするマーケティングとイノベーションが経営変革の核とならなければならないのである。
例えば、米国企業アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏がCEOに復帰した事例や日本企業資生堂のCEOにマーケティングを強みとされている魚谷雅彦氏が起用された事例は、マーケティングとイノベーションを核とする経営変革が期待された好例だろう。
マーケティングとイノベーションの本質
では、マーケティングとイノベーションの本質とは何か。TS&Co.の考えを述べたい。
結論から述べると、マーケティングとイノベーションの本質とは「顧客に選ばれ続ける、自社の持ち味やらしさ・ならではの理由(システム)を主体的に創出し続けること」だと考えている。
従って、マーケティングとイノベーションは以下のような特徴を持つ。
終わりがない
従って、継続を可能とする自社の持ち味やらしさ・ならではに基づく活動でなければならない
正解はない
顧客の選ぶ理由は多様かつ移り気で、自社の持ち味やらしさ・ならではも千差万別
単発・単一ではなくシステム
顧客は企業や事業主体の単発・単一要素を理由に選ばない。システムとは経営全体を対象とする仕組み。経営全体として、顧客に選ばれ続ける、自社の持ち味やらしさ・ならではの理由を主体的に創出し続けることが求められる。
主体的
顧客は必ずしも問題意識が定まっている訳ではなく、定まっていたとしても当該問題を解決する方法を既に発見している訳ではなく、待ちわびている可能性もある。従って、マーケターには主体的な行動が求められる。
マーケティングとイノベーションと聞くと、学術的な論理や施策レベルの各論を想起される方も多いだろう。
しかしながら、TS&Co.の考えはそうしたマーケティング・イノベーション論とは一線を画す。
マーケティングとイノベーションとは、経営変革の核であり、その本質は「顧客に選ばれ続ける、自社の持ち味やらしさ・ならではの理由(システム)を主体的に創出し続けること」だ。
読者がマーケティングとイノベーションを核とする経営変革に挑まれる際、本論考を必ずやお役立て頂けると思料している。
著者
澤 拓磨(さわ たくま)
TS&Co.グループホールディングス株式会社 代表取締役 創業者CEO
TS&Co.株式会社 代表取締役
経営変革プロフェッショナル
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